腰痛について
腰痛は、同じ姿勢を続ける、荷物を同じ方の手や肩で持つ、靴が合わない、筋力バランスが崩れている、筋力の衰えなどによって起こります。
さまざまな原因で腰の筋肉が収縮して硬くなり、血行が悪化することで疲労物質が排出されずに蓄積し、酸素や栄養素などが不足している状態です。慢性化すると骨盤にも影響を与え、身体をゆがませます。また、末梢神経にも影響を与えるため、しびれといった症状にもつながりますし、坐骨神経痛を生じさせる原因になるケースもあります。
腰痛の治療は、筋肉の硬直を和らげて血行を改善させる症状緩和に加え、骨盤や背骨の矯正で腰の関節機能を回復させることが重要です。また再発防止のためには筋力の強化が欠かせないため、適切な運動を続けることも必要です。
腰痛の種類
腰痛には、骨や腰の構造に異常がある特異的腰痛と、主に筋肉のこりによる非特異的腰痛があります。
特異的腰痛には、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、変形性腰椎症、腰椎変形すべり症など腰の疾患によるものと、ほかの疾患の症状として現れている場合があります。
日本人は4人に1人が腰痛のお悩みを持っているとされていますが、そのほとんどは筋肉のコリを原因とした非特異的腰痛で、ぎっくり腰も非特異的腰痛に含まれます。
ぎっくり腰とは
急性腰痛症と呼ばれており、急激に強い痛みを生じることから魔女の一撃という異名もあります。ぎっくり腰は再発が多いという特徴を持っていますが、これは痛みなどの症状を緩和するだけで根本的な原因を解消していないことから起こっています。腰は日常生活のゆがみが蓄積しやすい場所ですから、治療で症状を緩和させて原因を根本的に取り除いたら、定期的にゆがみを解消することで再発を効果的に防止できます。
ぎっくり腰を起こす代表的なきっかけ
- 荷物を持ち上げたくしゃみ
- 中腰になった
- 落ちたものを拾おうと前屈みになった
- 上体をひねったり、ねじったりした
- 同じ姿勢を続けていて徐々に
- 久しぶりに腹筋などのトレーニングやスポーツをした
ぎっくり腰のお悩み
- なにをしても再発しそうな気がする
- 仕事に支障が出ている
- 何度も再発する
- 横になってもつらい
- マッサージや整体に通っても治らない
- 整形外科にかかっても再発を繰り返す
- 運動で再発するため運動不足になった
ぎっくり腰の主な原因
- 筋肉や関節に生じた損傷
- 重いものを持ち上げるなど、腰にかかった過度の負担
- 腹筋や背筋などの筋力低下や疲労
- 運動不足や加齢による筋力低下、同じ動作の繰り返しなどによる筋肉の疲労
- 骨盤や背骨など身体のゆがみ
- 猫背などの悪姿勢やデスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けるなどにより生じる、骨盤や背骨のゆがみ
ぎっくり腰の治療と予防
ぎっくり腰の症状が出たら、まずは安静が重要です。仰向けや横向きなど、必ず楽になる姿勢がありますから、その姿勢をとって患部をアイスパックなどで冷やしてください。
少し動けるようになったら、早めに適切な治療を受けることが早期回復に役立ちます。ただし、無理をしたり、不適切なケアを行うと症状が悪化しやすいためご注意ください。